2026.08.17

健康診断で「要再検査」と言われたら|数値別の基準と受診の流れ

平塚市の住民健診や職場の定期健康診断で「要再検査」「要精密検査」の判定を受け、「自覚症状がないから大丈夫」「忙しいから後回しにしよう」と放置していませんか?
健診での異常判定は、自覚症状が出にくい生活習慣病や消化器疾患の早期発見・早期治療のためのサインです。本記事では、各検査項目の数値の目安や放置した場合に考えられるリスク、再検査の受診の流れについて分かりやすく解説します。

1. 「要再検査」と「要精密検査」の違いとは?

健康診断の結果票に記載されている判定区分や指示事項には、それぞれ違いがあります。

判定区分 内容 求められる対応
要再検査 一時的な体調変化や測定誤差の可能性を確認するため、もう一度同じ検査を行います。 1〜3ヶ月以内に医療機関を受診
要精密検査 病気の有無や進行度を調べるため、血液検査や画像検査・内視鏡などの詳しい検査を行います。 速やかに医療機関を受診

2. 【数値別】主な健診項目の目安と考えられる病気

健診結果で指摘されやすい代表的な検査項目について、数値の目安と、放置した場合に考えられる疾患を整理しました。

※ 基準値・判定区分は健診機関や検査方法によって異なります。お手元の結果票の判定を優先してご確認ください。

① 血圧(高血圧)

  • 正常血圧: 収縮期 120mmHg未満 かつ 拡張期 80mmHg未満
  • 再検査・治療の目安: 収縮期 140mmHg以上 または 拡張期 90mmHg以上(診察室血圧)

考えられる病気
本態性高血圧、動脈硬化、心疾患、脳卒中、慢性腎臓病(CKD)

② 血糖値・HbA1c(糖尿病)

  • 空腹時血糖値: 正常 100mg/dL未満 / 110mg/dL以上で要再検査・精査(126mg/dL以上は糖尿病型)
  • HbA1c(NGSP値): 正常 5.5%以下 / 6.5%以上で糖尿病の疑い

考えられる病気
2型糖尿病、耐糖能異常、糖尿病性神経障害・網膜症・腎症(三大合併症)

③ 脂質(LDL・HDL・中性脂肪)

  • LDLコレステロール(悪玉): 140mg/dL以上で高LDLコレステロール血症
  • HDLコレステロール(善玉): 40mg/dL未満で低HDLコレステロール血症
  • 中性脂肪(トリグリセライド): 150mg/dL以上で高トリグリセライド血症(空腹時採血の場合)

考えられる病気
脂質異常症、冠動脈疾患(狭心症・心筋梗塞)、脳梗塞、脂肪肝

④ 肝機能(AST・ALT・γ-GTP)

  • AST (GOT) / ALT (GPT): 各30 U/L超で要注意、50 U/L超で要精密検査の目安
  • γ-GTP: 男性 50 U/L超、女性 30 U/L超で高値の目安(アルコールや胆道系の異常を反映)

考えられる病気
脂肪肝(NAFLD/NASH)、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆石症

⑤ 尿酸値(高尿酸血症)

  • 血清尿酸値: 7.0mg/dL超で高尿酸血症(男女共通)

考えられる病気
痛風発作(足の親指の激しい痛み)、尿路結石、痛風腎(腎機能低下)

⑥ 便潜血反応(大腸がん検診)

  • 判定の目安: 2日法のうち「1回でも陽性」が出た場合は要精密検査(大腸内視鏡検査が推奨されます)

考えられる病気
大腸ポリープ、大腸がん、内痔核・裂肛(痔疾患)、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など)

3. 自覚症状がなくても放置してはいけない理由

生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症・脂肪肝など)の多くは「サイレントキラー(静かなる暗殺者)」と呼ばれ、初期段階では痛みなどの自覚症状がほとんどありません。

放置した場合に考えられるリスク

  • 動脈硬化の進行: 血管の壁が硬く脆くなり、心筋梗塞や脳梗塞の引き金になります。
  • 臓器障害の進行: 腎不全(人工透析)や視力障害、肝硬変への移行につながることがあります。
  • 早期がんの見逃し: 便潜血陽性を「痔の出血だろう」と自己判断し、大腸がんの発見が遅れるケースがあります。

健診で早い段階の変化を見つけ、生活習慣の改善や必要な治療を始めることで、重い合併症の予防や進行を遅らせることが期待できます。

4. 平塚市で健康診断の再検査を受ける際の流れと持ち物

受診の流れ(4ステップ)

  1. 検査項目の確認と診療科の選択
    血圧・血糖・脂質・肝機能・尿酸値は「内科」、便潜血陽性や胃部の異常は「消化器内科」、お尻の出血や違和感を伴う場合は「肛門外科」を受診します。
  2. 受診のご予約・お問い合わせ
    採血や超音波検査を行う場合があるため、朝食を抜く必要があるかを事前にご確認いただくとスムーズです。
  3. 診察・再検査・精密検査の実施
    健診結果をもとに医師が問診を行い、必要な追加検査(再採血、尿検査、腹部超音波、内視鏡検査など)をご提案します。
  4. 結果説明と治療方針の決定
    検査結果を踏まえ、食事・運動についての指導や、必要に応じたお薬の処方を行います。

当日ご持参いただくもの

  • 健康診断の結果票(原本): 判定区分や数値の推移を確認するために必要です。
  • 健康保険証(マイナ保険証): 再検査・精密検査は保険診療となる場合があります。
  • 各種医療証・受診券: お持ちの方(公費負担医療、こくほ特定健診の受診券など)。
  • お薬手帳: 服用中のお薬がある方は必ずご持参ください。
  • 紹介状(診療情報提供書): 健診機関から発行されている場合。

※ 健診そのものは自費(または公費)ですが、異常値に対する再検査・精密検査は保険診療となることが一般的です。詳しくは受付までお問い合わせください。

5. よくある質問(FAQ)

Q. 健診から数ヶ月経ってしまいましたが、今から受診しても大丈夫ですか?

A. 気づいた時点での受診で問題ありません。時間が経っている場合は、あらためて採血などを行い、現在の状態を確認したうえで判断します。

Q. 便潜血が陽性でしたが、痔があります。それでも検査は必要ですか?

A. 必要です。痔があっても、同時に大腸ポリープや大腸がんが存在する可能性は否定できません。出血の原因を確かめるため、大腸内視鏡検査などの精密検査をおすすめしています。

Q. 再検査は絶食が必要ですか?

A. 血糖値・中性脂肪・腹部超音波などは、絶食が望ましい検査です。項目によって異なりますので、ご予約・お問い合わせの際にご確認ください。

Q. 結果票を紛失してしまいました。

A. 数値が分からない場合でも、受診いただければ必要な検査をあらためて行うことができます。可能であれば健診機関に再発行を依頼のうえご持参ください。

Q. 薬を飲み始めたら、一生やめられないのでしょうか?

A. 一概には言えません。生活習慣の改善によって数値が安定し、お薬の量を調整できる方もいらっしゃいます。状態を見ながら一緒に方針を検討していきます。

6. まとめ|健診結果が届いたら早めの受診を

  • 「要再検査」は同じ検査での確認、「要精密検査」は原因を調べる詳しい検査です。
  • 生活習慣病は自覚症状が出にくく、気づいたときには進行していることがあります。
  • 便潜血陽性は「痔だから」と自己判断せず、必ず精密検査を受けてください。
  • 受診時は結果票の原本・保険証・お薬手帳をご持参ください。

八重咲診療所(平塚市松風町)

内科・外科・皮膚科・消化器内科・肛門外科を診療しています。健康診断で気になる判定があった方、数値の見方が分からない方も、結果票をお持ちのうえお気軽にご相談ください。

ご予約・お問い合わせ:0463-23-3552

※ 本記事は健康診断の結果の見方について一般的な情報をまとめたものです。診断・治療方針は個々の状態によって異なります。実際の判断は医師の診察のもとで行われます。

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